小西研究室
早稲田大学政治経済学術院

政策決定の政治経済学B(春学期,火曜3限)

近年,経済理論やゲーム理論を応用して,政策がどのように決定されるのか,選択された政策にはどのような問題点があるのか,それを解決する制度的枠組みはどのように構築できるのかといったテーマを分析する研究,一言でいえば,政治的意思決定と経済的意思決定の相互依存関係を取り入れた政治経済学の研究が盛んになっています.この講義では,1年生で学んだミクロ経済学,マクロ経済学,ゲーム理論の知識と,政策決定の政治経済学Aで解説した基礎理論を応用して,現実の政策決定をテーマにした分析を解説します.ゲーム理論については,新たに不完備情報のゲーム理論をできるだけ平易に解説し,それを用いた政治経済学的分析を紹介します.具体的には,公的年金の存続可能性,地方分権のメリット,偽装された所得移転,政治主導の是非といった具体的な政策課題について,理論的な視点から議論します.公共経済学や財政学など,他の講義で得た知識も総動員しながら,政治と経済を両にらみで考えてみましょう.

教科書:小西秀樹著「公共選択の経済分析」(東京大学出版会)

講義は上記の書物をベースにしますが,ちょっと値段が高いので,買わなくてもいいです.せっかくミクロ経済学やゲーム理論を必修で勉強させられたのだから,挑戦してやろうじゃないかというぐらいの気合いがあれば,買って読んでくれればと思います.

研究室紹介のコーナーにある「やさしい政治経済学」もご覧ください.

以下の資料はA,B両方のトピックスを含みますので,ご注意ください.

シグナルとしての財政政策(度補足資料)

昔作った講義用スライド(2008年度北大大学院集中講義)

過去の試験問題